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和歌山最古の化石は?

kusarisango.jpgサンゴの化石

現在のところ和歌山県最古とされている化石は、広川町西広の名南風鼻(なばえのはな)と呼ばれる半島で発見されたものです。それは石灰岩に含まれていた原始的なサンゴの化石で、約4億3000万年前のものと考えられています。ちなみにこれは近畿地方最古の化石とも言えます。

南の島からやってきた石灰岩

fuzurina2.jpgフズリナの化石

大昔、和歌山にサンゴ礁が・・・?
有田市~由良町にかけて点々と分布している石灰岩からは、約3億年~2億5000万年前ごろに繁栄していたウミユリやサンゴ、フズリナなどの化石が発見されています。このことから、「当時の和歌山には、サンゴ礁ができるような暖かい海が広がっていたんだ!」というように考えがちですが、それは大まちがいで事実はもっと複雑です。

和歌山に恐竜がいたころ

湯浅の恐竜.jpg湯浅の恐竜(原画:谷本正浩)

恐竜時代の前半の約1億5000万年前ごろまでは、和歌山には深い海が広がるばかりだったのですが、後半に入ると陸地ができ始め、その周りには浅い海が広がるようになりました。約8000万年~7000万年前ごろには、有田地方と和泉山脈付近(当時は山脈ではなかった)に浅い海が広がり、有田地方より南には深い海が広がっていたようです。

モササウルスの泳ぐ海

mosa.jpgモササウルス

白亜紀後期(約1億年~6600万年前)になっても恐竜は引き続き陸上で君臨していましたが、植物相に大きな変化がありました。それまでシダ植物と裸子植物(ソテツ類やイチョウ類など)で占められていた森林に、被子植物(現在よく見られるような花を咲かせる植物)が割って入り繁栄し始めたのです。海でも魚竜類の絶滅などいくつかの変化がありましたが、なかでも最も大きな変化はモササウルス類の出現でしょう。

約1600万年前の和歌山

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今から約1600万年前の和歌山はどんなところだったのでしょう? 実は現在に比べてずっと暖かく、現在の沖縄と同じくらいか、それ以上に暖かい気候であったと考えられています。この温暖な気候により南極大陸などの氷が大量に溶けて、その結果、全体的に海水の量が増えてかなりの面積の陸地が海中に沈んだようです。

和歌山にもゾウがいた?海底に眠るナウマンゾウの化石

zou1.jpgナウマンゾウの復元画

和歌山市友ヶ島付近の海底からは、ときどき底引き網にひっかかって動物の骨や歯の化石が引き上げられるのですが、その中に約35万年~2万年前に日本列島に生息していたと考えられているナウマンゾウの化石があります。
いったいどうして海底にナウマンゾウの化石があるのでしょうか?

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