ワカヤマソウリュウの復元図と化石産出部位
作製 ©Takumi
平成18年に有田川町で発見されたモササウルス類が、メガプテリギウス・ワカヤマエンシス(Megapterygius wakayamaensis) として新属・新種記載されました。また、県民の皆様に親しみをもっていただくため、通称を「ワカヤマソウリュウ(和歌山滄竜)」とします。
ワカヤマソウリュウは、尾部を除くほぼ全身が保存されており、モササウルス類としてはアジア初の全身骨格化石となる、世界的にも貴重な標本です。今回の研究によって、異様に大きな脚ヒレ、両眼視できる前向きの眼(モササウルス類では2例目)や背ビレの存在の可能性を示す(モササウルス類では世界初)骨格など、これまでの学説を覆す多くの発見がありました。このことは、モササウルス類の多様性の高さを示すものであり、モササウルス類研究を大きく進展させる重要なものです。