分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius sp.BB
沖縄島北部の河川にのみ生息するハゼです。一生を淡水でおくるハゼで、その生態は不明な点が多い種です。産卵期にはメスの腹部は青色になります。生息場所が限定されていることから、レッドデータブック等にも記載されています。
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日本にはおおよそ400種のハゼの仲間が生息するとされています。なかには深い海やごく希にしか日本で見られないような種もいます。そのうち、我々が普段目にしているハゼはどれくらいなのでしょう。
ここでは、和歌山県以外で見られる日本のハゼを紹介します。和歌山のハゼと比べていかがでしょうか?
日本には山が多く、大小さまざまな川があります。また、琵琶湖のような湖もありハゼはそれぞれで生活しています。長い歴史を経て、琵琶湖や離島の川などでは独自の進化を遂げているハゼもいます。これらのハゼの多くは日本固有種です。
写真:賀茂川 京都府
写真:琵琶湖大門浜 滋賀県
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius sp.BB
沖縄島北部の河川にのみ生息するハゼです。一生を淡水でおくるハゼで、その生態は不明な点が多い種です。産卵期にはメスの腹部は青色になります。生息場所が限定されていることから、レッドデータブック等にも記載されています。
分類
ハゼ科アカボウズハゼ属
学名
Sicyopus zosterophorus
鹿児島県種子島以南の河川上、中流域に生息します。 上顎の後端が眼を越えること、 鱗の後縁が暗色であることなどが特徴です。オスは体色が鮮やかなため観賞魚として人気があります。
写真提供
仲里 裕子 氏
分類
ハゼ科ウキゴリ属
学名
Gymnogobius isaza
琵琶湖の固有種ですが、霞ヶ浦や相模湖にも持ち込まれています。 口が大きいこと、尾柄部が細長いこと、両眼の間隔が眼径程度以下であることが特徴です。通常は琵琶湖の水深の深い場所に生息し、産卵期にのみ岸近くの浅い砂礫底に現れて産卵します。昔から琵琶湖の漁業対象種であり、近年は激減しているようです。
分類
ドンコ科ドンコ属
学名
Odontobutis hikimius
山口県東部から島根県西部の河川に生息することが知られています。下顎の模様、胸鰭基部の二つの黒斑の上方が明瞭であること、オスの生殖突起が黒いことで区別できます。かつてはドンコの「匹見グループ」とも呼ばれていて、2002年に種として認められました。
*生体は内山 りゅう 氏より提供。
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius aonumai aonumai
八重山諸島の西表島の淡水域に生息するパイヌキバラヨシノボリの亜種です。両側回遊型より大きい卵を産んで一生を淡水中で過ごす種です。生息地が非常に限られ危機的な状況です。石垣島にすむイシガキパイヌキバラヨシノボリ
R. aonumai ishigakiensisもいます。
分類
ハゼ科ウロハゼ属
学名
Glossogobius celebius
琉球列島以南の感潮域から河川中流域に生息します。 眼の後方に暗色部がないこと、 頬に黒斑が並ぶことなどが特徴です。東南アジアの市場では普通に見られる種類です。
写真提供
仲里 裕子 氏
分類
カワアナゴ科オウギハゼ属
学名
Bunaka gyrinoides
関東地方と奄美大島以南の汽水域から確認されているカワアナゴ科魚類です。20センチ以上の大型になり、以前から学名の「ブナカ」と呼ばれていた種です。詳しい生態は不明な点が多くあります。
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius ogasawaraensis
小笠原諸島の父島(東京都)の河川に生息するハゼです。 一生を淡水域でおくる種で、発見されてから間もないため詳細は不明な点が多いハゼです。生息場所が限定されていることから、保護が必要とされています。
分類
ハゼ科カエルハゼ属
学名
Smilosicyopus leprurus
鹿児島県の奄美大島以南の河川上流域に生息します。やや流れの緩い薄暗い場所を好みます。体色は雌雄とも淡褐色で、オスは背面に黄色帯が、成熟メスは腹部が赤色になります。
分類
ハゼ科ヨロイボウズハゼ属
学名
Lentipes kijimuna
沖縄県の本島と石垣島から知られ、小河川の中・上流域の流れ激しい場所で見られます。オスは、頭部や体側、第二背鰭、臀鰭が鮮やかな赤色になること、鰭には赤い部分を縁取るように黒色帯があること等が特徴です。
写真提供
前田 健 氏
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius kurodai
東京都、神奈川県、静岡県などの限られた地域の淡水域で生息が確認されています。近年分けられた種で情報が多くありません。一生淡水で過ごすようです。
分類
ハゼ科ウキゴリ属
学名
Gymnogobius castaneus
北海道から日高地方から太平洋側では相模湾沿岸、日本海側では兵庫県までの淡水域に生息します。近年、地域ごとにいくつかの種に分かれたため、分布範囲はあいまいな地域もあります。
写真提供
前田 健 氏
分類
カワアナゴ科タメトモハゼ属
学名
Ophieleotris sp.1
琉球列島に生息し、静岡県からも報告がある種です。 鮮やかな体色で、追い込まれると水面からジャンプして逃げることもあります。名前は平安時代の武将、源為朝(みなもとのためとも)から来ています。
分類
ツバサハゼ科ツバサハゼ属
学名
Rhyacichthys aspro
鹿児島県屋久島、奄美大島以南の流れの速い河川渓流域に生息します。日本では死滅回遊で流れついた個体が確認されていると考えられており、繁殖の記録はありません。 ハゼというよりタニノボリやプレコの仲間みたいな外見です。
写真提供
仲里 裕子 氏
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius telma
濃尾平野(のうびへいや:愛知県北西部から岐阜県南部に広がる平野)周辺の河川、水路、ため池などで見られるヨシノボリの仲間です。 一生を淡水ですごすヨシノボリ属です。
写真提供
前田 健 氏
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius sp. OR
琵琶湖・淀川水系が本来の分布地である個体群や日本海側沿岸、九州西南部にある程度まとまった個体群があると考えられますが、日本各地に移入されているうえに、記載されていない地方個体群がある可能性があります。オスの第1背鰭は伸長し、尾鰭には一般にオレンジ色の斑紋が現れます。
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius sp. OR
関東などの地域にある程度まとまった個体群があると考えられますが、日本各地に移入されているうえに記載されていない地方個体群がある可能性があります。基本的に小型で成熟してオスの第1背鰭は伸長せず、尾鰭や臀鰭には点列が現れる個体群等がいます。
分類
ハゼ科チチブ属
学名
Tridentiger kuroiwae
南西諸島の河口から淡水域までにみられます。写真はまだ子供の個体です。頭部に青い斑点があることが特徴です。黄色い縞模様も特徴的です。「日本の汽水にすむハゼ」でも紹介中です。
分類
ハゼ科ナンヨウボウズハゼ属
学名
Stiphodon alcedo
沖縄県の河川で見られますが詳細は不明です。2012年に正式に発見されたハゼで、生態などの詳しい研究はこれからです。
写真提供
前田 健 氏
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius biwaensis
琵琶湖の固有種とも言われており、同じく琵琶湖や関西周辺で見られるオウミヨシノボリとは違った生活を送っているようです。外来魚の移入などによる影響が心配されます。
分類
ハゼ科ヨロイボウズハゼ属
学名
Lentipes bunagaya
沖縄本島の小河川の中・上流域の流れ激しい場所で見られます。オスは、頭部や体側、背鰭、臀鰭が鮮やかな赤色になること等が特徴です。
写真提供
前田 健 氏
分類
ハゼ科ウキゴリ属
学名
Gymnogobius sp.2
富山平野のみに生息するとされるジュズカケハゼ類です。 第2背鰭の黒斑や背鰭前方の鱗域、第2背鰭と臀鰭軟条の数などで他地域のジュズカケハゼ類と分けられるようです。
写真提供
前田 健 氏
分類
カワアナゴ科ホシマダラハゼ属
学名
Ophiocara porocephala
琉球列島のマングローヴ等の汽水域周辺に生息します。淡水域でも見られることから、ここでも紹介しています。
写真提供
前田 健 氏
分類
ハゼ科ウキゴリ属
学名
Gymnogobius sp.1
那珂川、利根川水系、荒川水系、多摩川水系等に生息します。体長5㎝程度で頭頂部にふつう鱗域ないこと、メスの婚姻色は黄色横帯が現れることが特徴ですが、よく似た種がいるので観察が必要です。
*水越 秀宏 氏採集、提供
分類
ハゼ科ヨシノボリ属
学名
Rhinogobius yaima
石垣島と西表島に分布しており、河川の早瀬など流れの強い場所に生息します。体は扁平で頭部から体の前半部に2,3本の赤褐色の筋模様があること等が特徴です。分類が進みヒラヨシノボリの八重山諸島集団にこの和名が付きました。
写真提供
前田 健 氏
分類
ノコギリハゼ科ホシマダラハゼ属
学名
Ophiocara macrostoma
鹿児島県の種子島以南、主に八重山諸島などの河川中、下流域から汽水域に生息します。夜間に単独で行動する様ですが詳しいことは不明です。
日本には浜名湖や宍道湖、有明海のように広大な汽水域があります。そこには独自の分化を遂げたハゼがいます。ただ、汽水域は埋め立てなどによって世界的に減少傾向にあり、そこにすむ生きものも危機にあります。
写真:番匠川 大分県
写真:有明海 佐賀県
分類
ハゼ科アサガラハゼ属
学名
Caragobius urolepis
琉球列島(沖縄県)の河口干潟に生息するハゼです。 体は細長く、赤っぽいのですがれっきとしたハゼの仲間です。汚染されていないきれいな泥の中に生息し、微生物を食べているようです。環境が悪化するとすぐに減少する種の一つです。
分類
ハゼ科アベハゼ属
学名
Mugilogobius sp.
日本では長崎県五島列島、鹿児島県種子島以南に分布しており、河口やマングローブ等の汽水域の軟泥底に生息します。眼の下に黒いすじ模様があり、尾部に数本の暗褐色横帯があること等が特徴です。
分類
ハゼ科ウロハゼ属
学名
Glossogobius celebius
琉球列島以南の感潮域から河川中流域に生息します。 眼の後方に暗色部がないこと、頬に黒斑が並ぶことなどが特徴です。東南アジアの市場では普通に見られる種類です。
写真提供
仲里 裕子 氏
分類
ハゼ科インコハゼ属
学名
Exyrias puntang
琉球列島の河川河口などの汽水域に生息します。 頭部や体は扁平し、第1背鰭は三角形で第三棘が伸長します。 マングローブ帯でよく見られます。
分類
ハゼ科キララハゼ属
学名
Acentrogobius janthinopterus
琉球列島に分布しており、マングローブ周辺の軟泥底に生息します。幼魚は体側から背面にかけてと第一、第二両背鰭に黒色斑が点在すること等が特徴です。
分類
ハゼ科カブキハゼ属
学名
Eugnathogobius mindora
沖縄県の内湾や河口域で見られます。マサゴハゼやスナゴハゼに似ていますが、頬の縞模様などで区別できます。マングローヴ域に多いようです。
採集福岡工業大学 乾 隆帝さん
画像提供OIST 前田 健さん
分類
ハゼ科キララハゼ属
学名
Acentrogobius viridipunctatus
日本では沖縄島の大きな汽水域の泥底、砂泥底に生息します。体長は10㎝以上になり、泥に穴を掘って産卵するため、広く柔らかい泥干潟が必要なようです。
分類
ハゼ科トサカハゼ属
学名
Cristatogobius nonatoae
琉球列島以南の汽水域のマングローヴ域や河口干潟などに生息します。名前のとおり鶏冠のような皮弁が特徴的で、オスは第一背鰭が発達します。
分類
ハゼ科チチブ属
学名
Tridentiger bifasciatus
北海道から九州までの規模の大きな汽水域に生息します。 下顎の下面に白点があることや胸鰭に遊離軟条がないこと等が特徴です。また体色変化が激しい種で す。アカオビシマハゼそっくりですが、和歌山県では本種の生息をまだ確認できていないので、こっちのコーナーで紹介してます。
分類
カワアナゴ科ジャノメハゼ属
学名
Bostrychus sinensis
琉球列島のマングローヴ域でよく見られます。
尾鰭(おびれ)の付け根に蛇の目模様があるのが特徴です。また、吻端にある前鼻管が長い事も特徴です。基本的に夜行性です。
*生体は内山 りゅう氏より提供
分類
ハゼ科チチブ属
学名
Tridentiger barbatus
有明・八代海や伊勢湾、瀬戸内海など大規模な汽水環境のある地域で見られるハゼです。 主に有明・八代海に分布する種のよ うですが、詳細は不明です。エラから口の周りにヒゲ(皮弁)が多数あることが特徴です。外来生物として、アメリカのカリフォルニア州に定着しているようです。
分類
ハゼ科チチブ属
学名
Tridentiger bifasciatus
九州の有明海と香川県の瀬戸内海の一部に生息することが知られています。 胸鰭の上方に遊離軟条が1本あること、縦列鱗数が42枚以下であることで他のチチブ属魚類と区別できますが、パッと見で区別することは難しいかもしれませんね。画像のように顔に褐色の特徴的な模様がいつも出ているといいのですが。
分類
ハゼ科ウキゴリ属
学名
Gymnogobius taranetzi
島根県、福井県、石川県、富山県の汽水域に生息するハゼです。 島根県の宍道湖(しんじこ)が名前の由来になっています。ハゼでは珍しくメスに婚姻色が現れる種類で、オスに求愛行動を起こします。
分類
ハゼ科キララハゼ属
学名
Acentrogobius viganensis
琉球列島に分布しており、河口や内湾にあるマングローブ周辺の軟泥底に生息します。体側に輝青色や輝緑色が点が散在すること等が特徴です。
分類
ハゼ科キララハゼ属
学名
Acentrogobius multifasciatus
琉球列島に生息します。 臀鰭に斜線があること、腹側に横帯があることが特徴です。スジハゼに比べて体高が高いことで見わけます。
分類
ハゼ科アベハゼ属
学名
Mugilogobius sp.2
沖縄県の八重山諸島に分布しています。 干潟の水たまりのような場所や、水路などに見られます。ムジナハゼと類似しますが、尾鰭の模様や鱗の数で見分けられます。
分類
ハゼ科トカゲハゼ属
学名
Scarelaos histophorus
国内では沖縄島の限られた干潟のみで確認されています。 泥の柔らかい干潟に生息している体長12㎝程のハゼです。第1背ビレがピンと伸びているので、他のトビハゼなどと遠くからでも区別できます。
分類
ハゼ科トサカハゼ属
学名
Cristatogobius lophius
日本では屋久島以南、主に沖縄県の石垣島と西表島に分布しており、内湾汽水域の軟泥底に生息します。頭部に「とさか状」の皮弁があること等が特徴です。
分類
ハゼ科チチブ属
学名
Tridentiger kuroiwae
南西諸島の河口から淡水域までにみられます。 南西諸島にはチチブやヌマチチブがいないので、ちょうどその代わりにナガノゴリがいる感じです。頭部に青い斑点があることが特徴です。 「日本の淡水にすむハゼ」でも紹介中です。
分類
ハゼ科ウキゴリ属
学名
Gymnogobius heptacanthus
北海道から九州の内湾などの汽水域に生息するハゼです。 ビリンゴ等に似ていますが口が大きいことで見分けがつきます。和歌山県にも生息していそうですが、文献にも見あたらず、私も採集したことがないので、ひとまずこっちのコーナー(日本の汽水)に入れました。
分類
ハゼ科フタスジノボリハゼ属
学名
Amoya moloanus
日本では沖縄島、久米島以南に分布しており、内湾汽水域の軟泥底に生息します。眼の下に黒いすじ模様があり、体側背側と中央に暗色破線がある等が特徴です。
分類
ハゼ科ホコハゼ属
学名
Pseudapocryptes elongatus
鹿児島県奄美大島の内湾などの軟泥の干潟で見られるようですが、稀少だと思われます。画像の個体は外国(インドネシア)産の標本です。現地ではホコハゼの仲間は普通に魚市場に出ているようです。
分類
ノコギリハゼ科ホシマダラハゼ属
学名
Ophiocara porocephala
琉球列島のマングローヴ等の汽水域周辺に生息します。 幼魚と成魚では体色に違いがあります。非常に大型になる種で地元では食用にもされますが、生態の多くは不明です。甲殻類を好んで食べます。
分類
ハゼ科キララハゼ属
学名
Acentrogobius suluensis
日本では鹿児島県以南に以南に分布しており、内湾汽水域の軟泥底に生息します。第2背鰭先端部に黒斑があること、背面部の背鰭前方に鱗がないこと等が特徴です。
分類
ハゼ科ゴマハゼ属
学名
Pandaka lidwilli
琉球列島のマングローブ林の根本や河口のたまり等に生息します。体は最大1㎝程度で第1背鰭前方に黄色斑が目立つこと、青輝斑がないこと等が特徴です。ゴマハゼ属はいずれの種も小さいので観察が必要です。
分類
ハゼ科オキナワハゼ属
学名
Mugilogobius sp.
日本では沖縄県の西表島に分布しており、河口やマングローブ等の汽水域の軟泥底に生息します。眼の下に黒いすじ模様があり、尾部に数本の暗褐色横帯があること等が特徴です。
分類
ハゼ科ゴマハゼ属
学名
Pandaka trimaculata
琉球列島以南に生息することが知られています。 マングローヴなど河口汽水域に生息している体長1㎝ほどの小さなハゼです。第1背鰭に黄色斑があること、太短い体型であることでゴマハゼと区別できます。
分類
ハゼ科トビハゼ属
学名
Periophthalmus argentilineatus
琉球列島のマングローヴ等の汽水域に生息するハゼです。 トビハゼのように陸上を跳び回ったりします。第1背鰭(せびれ)の模様と胸鰭(むなびれ)の形でトビハゼと区別が出来ます。トビハゼと同じ場所に生息する場合は、すみわけているようです。
分類
クロユリハゼ科サツキハゼ属
学名
Parioglossus raoi
鹿児島県以南の内湾や汽水域、マングローブ域に生息します。泳ぎ回るハゼの仲間で群れを作ります。第1背鰭に黒斑があることやオスの尾鰭が二叉することが特徴です。
分類
ハゼ科ムツゴロウ属
学名
Boleophthalmus pectinirostris
九州西部の有明海、八代海の干潟に生息します。 泥上に生える珪藻(けいそう)を食べる草食性です。汚染されていないきれいな泥を好み、穴を掘って生息します。冬場は巣穴にこもって越冬します。地元では食用にもなっています。
分類
ハゼ科キララハゼ属
学名
Acentrogobius ocyurus
日本では琉球列島に分布しており、主に内湾などの干潟に生息します。眼の後方に黒いすじ模様があり、第一背鰭棘は伸びます。また頭部を中心に青輝点が散在します。
南北に長く、海に囲まれた日本には多くの魚が見られます。ハゼも例外ではなく、とても豊富な種類数が確認されています。
写真:江崎漁港 山口県
写真:高見島 香川県
分類
クロユリハゼ科ハタタテハゼ属
学名
Nemateleotris decora
琉球列島のサンゴ礁域に群をつくって生息しています。頭部の紫色と鰭(ひれ)の赤が美しく、ダイバーにも人気のハゼです。
分類
ハゼ科ホオカギハゼ属
学名
Ancistrogobius yoshigoui
奄美大島以南の内湾の泥底、砂泥底に生息します。体長5㎝程度で、第1背鰭は伸びず、その先端は黒く縁取られ、その下に黄色斑があること等が特徴です。
分類
ハゼ科ウミショウブハゼ属
学名
Pleurosicya bilobata
沖縄島や八重山諸島に生息することが知られています。体長2㎝ほどで体も半透明なハゼです。普段はウミショウブやアマモ類のような海草の表面にくっついて生活しています。ちょっとウバウオにも似ていますね。
分類
ハゼ科キヌバリ属
学名
Pterogobius elapoides
太平洋側のものに比べて黒色帯が一本多い7本であることが特徴です。これは、地域差・地方変異とされ、種としては太平洋側のキヌバリと同種とされています。
分類
ハゼ科イトヒキハゼ属
学名
Cryptocentrus cinctus
八重山諸島(沖縄県)のサンゴ礁域に生息し、テッポウエビ類と共生することが知られています。 体色は黒っぽい個体と画像のような黄変個体があり、観賞用には黄変個体が多く流通しています。
分類
ハゼ科ケショウハゼ属
学名
Oplopomus oplopomus
奄美大島以南の内湾の砂泥底に生息します。体長9㎝程度でオスの第1背鰭には大きな黒斑があること尾鰭基底に黒色斑が2つあること等が特徴です。
分類
ハゼ科シラヌイハゼ属
学名
Silhouettea dotui
青森県から日本海、干潟や沖合の瀬に生息します。背鰭や腹鰭の前方の鱗の有無などで区別できます。ヒメハゼ類に似ていますが、慣れれば見分けられます。
分類
ハゼ科イソハゼ属
学名
Eviota nigriventris
琉球列島の水深30mまでの内湾やサンゴ礁域等のサンゴ周辺やガレ場に生息します。体長2㎝程度で、体は半透明で体側には太い縦帯がありその上縁に沿って白色立て線があること、尾鰭基底下部に黒色斑が1つあることなどが特徴です。
分類
ハゼ科サンカクハゼ属
学名
Fusigobius melacron
高知県以南の水深40mまでのドロップオフ等の砂泥底の斜面に生息します。体長5cm程度で第1背鰭は烏帽子型で黒色斑があることが特徴です。
分類
ハゼ科ニラミハゼ属
学名
Heteroplopmus barbatus
日本海では、青森県から長崎県周辺の東シナ海、有明海、太平洋側では青森県から土佐湾までに生息します。頭部が扁平していること、下あご下部に突起があること、背鰭前方に鱗があることなどで区別できます。
分類
ハゼ科ミミズハゼ属
学名
Luciogobius sp.4
福島県から静岡県までの岩礁転石帯で見られますが詳細は不明です。10センチ以上になり肉食性の強いミミズハゼです。生態などの詳しい研究はこれからみたいです。
分類
ハゼ科シノビハゼ属
学名
Ctenogobiops tangaroai
琉球列島のサンゴ礁域に生息しています。第1背鰭(せびれ)の第1、2棘(きょく)が伸びることが知られています。 このシノビハゼ属のハゼは、テッポウエビ類と共生することが知られている種が多くいます。
分類
ハゼ科ミミズハゼ属
学名
Luciogobius saikaiensis
石川県から熊本県、愛媛県の波の荒い転石帯にすんでいます。体長3㎝ぐらいのミミズハゼの仲間で、顔に火ゲのようなものがあること、尾鰭(おびれ)のつけねに明確な暗色線があることが特徴です。
分類
ハゼ科クロイトハゼ属
学名
Valenciennea parva
高知県以南の水深25mまでの内湾やサンゴ礁域等の砂泥底に生息します。体長7cm程度で、体側に黄褐色縦線が2本あること、鼻孔が黒いこと等が特徴です。
分類
ハゼ科サンカクハゼ属
学名
Fusigobius signipinnis
奄美大島以南の水深30mまでのドロップオフ等の砂泥底の斜面に生息します。体長5cm程度で第1背鰭は三角形で赤褐色斑があり、虹彩は赤いことが特徴です。
分類
ハゼ科ベタハゼ属
学名
Platygobiopsis tansei
日本沿岸のやや深い海底に生息しますが、詳細は不明な点が多くあります。体は非常に扁平しています。底曳網などで混獲されますが、利用されません。
分類
ハゼ科クロイトハゼ属
学名
Valenciennea sexguttata
沖縄県慶良間諸島、八重山諸島のおだやかな内湾の砂底やサンゴ礁周辺に生息します。第1背鰭の先に黒斑がひとつあり、頭部に数個の水色小点があることが特徴です。
分類
ハゼ科ホシハゼ属
学名
Asterropteryx atripes
奄美大島以南の水深55mまでの内湾やサンゴ礁域等の泥底、砂泥底に生息します。体長3cm程度で、数十から数百個体で群がりをつくり、中層でホバリングをすること、青輝点が縦列をなすことなどが特徴です。