博物館の基本的な機能に標本の作製、保存があります。 標本には、新たな種を記載するために使用したタイプ標本や、その動植物が確かに生育、生息した証となるバウチャー標本などがあり、後世に伝えられています。 植物は主に腊葉(さくよう)標本(いわゆる押し葉)、昆虫は乾燥標本、魚類や海産無脊椎動物はエタノールやホルマリンに漬けた液浸標本として保存されています。 現在、和歌山県立自然博物館では約16万点以上の標本が登録されており、研究や展示などに活用されています。
調査研究・資料Reserch
調査研究内容
■和歌山の自然を調べる!
和歌山県立自然博物館では、学芸員が和歌山の自然について調査・研究しています。 現在は、地学、植物、昆虫、海産無脊椎動物、魚類、爬虫類、鳥類・哺乳類、粘菌類の分野を専門にする学芸員が、分類、生態などの研究を行っています。
■主な研究テーマ
- 和歌山県における帰化植物に関する研究
- 和歌山県における植物、昆虫、魚類等の生物相に関する研究
- ハゼ科魚類の初期生態に関する研究
- 鳥屋城山から産出したモササウルス類化石に関する研究 など
学芸員&モササウルスのページ
収蔵・標本・刊行物
自然史標本
自然を切り取り保存する
タイプ標本
学名の元となった貴重な標本
タイプ標本とは、新種記載などを行う際に使用した標本で、特に重要な標本です。 現在、和歌山県立自然博物館では化石、昆虫、貝類、海産無脊椎動物などのホロタイプ(完模式標本)、パラタイプ(副模式標本)が保存されています。
*タイプリスト作成中
標本の借用や閲覧
調査・研究を目的とした利用
当館に所蔵されている標本は、調査・研究を目的とした場合に借用、閲覧することができます。
標本の貸し出しや国内外からの訪問研究者によって、当館の標本を用いて研究が行われています。
ただし、標本の状態、その他の事情等によっては借用・閲覧ができない場合もあります。
詳しくは、各学芸員もしくは代表メールアドレスにお問い合わせください。
mail:postmaster@shizenhaku.wakayama-c.ed.jp
代表的な標本コレクション
自然博物館の注目すべきコレクション
当館には寄贈を受けた標本群があります。
主なものに
- 門田化石コレクション
- 御前化石コレクション
- 小川植物コレクション
- 小山貝類コレクション
- 池辺貝類コレクション
- 永井カニ類コレクション
- 福井正二郎魚類図譜コレクション
などがあります。
他にも、和歌山県で最後に記録されたアオギスの標本や和歌山大学から寄託されているニホンオオカミの標本など、貴重な標本を収蔵しています。
刊行物
ガイドブックや展示解説など
当館では
- 年4回のニュースレター「自然博物館だより」
- 毎年の年次報告書および研究報告の「館報」
- 特別展や和歌山の自然に関する「展示解説書」
- 収蔵品目録
等を出版しております。
自然博物館だより、解説書類は通信販売もいたします。